キャリアスタートのきっかけ

創業者の一族であった清水さんは、当時社内スタッフに欠員が出たことで入社したことがきっかけでパールイズミでのキャリアがスタートし、間もなく20年目を迎える。当初は営業部ではなく生産部にて、製品がマーケットに出る納品までのフローを担う生産管理に17年ほど従事していた。一つの製品が出来上がっていくまでの過程を工場と連携してコントロールしていたため、素材やファスナーなど一つ一つの材料を細分化し、製品のクオリティを見極める術を身につけたという。さらに、納品されるまでの在庫管理や倉庫からの出荷の流れなどのコントロールも1つの業務。「クオリティの高い製品とは?」を追求し、円滑に流通させるというブランド内部の重要なポジションを経て、2017年に営業部に異動した。

vol.61 パールイズミ セールス 清水辰典

セールスの業務とは

直営店を持たないパールイズミのセールス業務は、代理店、販売店に自社製品を買っていただくこと。年に2回展示会を行っており、その場所にお客様を招いて製品を見ていただきながら新製品の説明をする。既存のお客様先に直接訪問をしたり、メールや電話でフォローアップすることも。代理店を始め小さな街のショップなども含めると製品を取り扱っていただくお取引先は数知れず、常にコンタクトを取りながら丁寧なコミュニケーションを行っている。

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セールスとしてのこだわり

代理店やショップを始め、他ブランドなど外部の方と関わる機会が多い立場だからこそ、ムードメーカーとして場の空気を読み、ポジティブなノリで振舞うことを常に意識しているという清水さん。それは社内外問わず同じ姿勢を貫いている。例えば、社員旅行でのライドや取引先であるショップの方とのライドに積極的に参加するだけでなく、自分自身もライドそのものを楽しみながらコミュニケーションを図っている。彼のバイクキャリアはマウンテンバイクから始まり、ロードバイクを乗りこなしながらシクロクロスレースも楽しみ、さらには今年はトライアスロンにもチャレンジするといった幅広い活動を行っているため、ライド中に交わされるバイクに関する話題は尽きることがないだろう。そういったコミュニケーションから、既存ウエアだけでなくオーダーウエアの依頼に繋がることもある。

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仕事のやりがい

ただ製品を売るだけではなく、「会話」があるからこそ買っていただけることが重要だと語る清水さん。サイクルモードなどのイベントでエンドユーザーと触れ合うのも重要な機会。代理店担当者の方も一般のお客様も、製品についてより詳しい情報を求められることが多い。製品が出来上がるまでの工程やものづくりに対するこだわり、作っている場所といった幅広い知識は、ファンにとっても初めて製品に触れる人にとってもブランドの歴史や価値を感じていただくために欠かせない。

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「買う」という行為において高い満足度を得ていただくために、生産部にいた頃に得た知識も交えながら惜しみなく伝え、それに対するフィードバックが「購入」であることが誇らしい。そして、入手した意見は社内の関係者へ必ずフィードバックをする。それも内部からブランドを見てきた生産部と、外部と関わる機会の多いセールス2つの視点があるからこそ、改善や進化に対してより影響のある内容へと変換させることができるのだろう。

パールイズミのブランドの進化において、自分には何ができるのか。常日頃その問いかけに対して熱意を持って試行錯誤を繰り返し、明確な答えや目標を見つけたいと語ってくれた。

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