大会開催数週間前のコース変更

大会のサイトに突如現れたコース変更をお知らせ。両津BSの先にある野浦地内の落石に伴い、Aコースのルートが一部変更されたとのこと。

赤玉両津港線をコースとして使用するため、獲得標高が多くなるのでAコースのみスタート時間が30分早まった。そして、標高獲得が全体で約2,500mとなり後半かなりタフなコースになることを予想できた。

佐和田の大会現地に着くと、事前に郵送しておいたバイクをピックアップし、その場で整備と準備をする。初めて出場する大会なのでバイクの配送の手順などなかなか慣れない部分が多く苦労した。

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スタート当日の朝

大会当日の朝は早くて寒い。5:30~6:00頃に順次スタート地点する。いくつかのエイドステーションを過ぎ、まずは大佐渡(佐渡の北端部)の最大の関門であるZ坂に向かう。

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Z坂とは最大勾配が11%、高低差130m(正式名称は跳坂)と言われる激坂。その激坂を超え、大野亀へ向かい、そこでメンバー揃って記念写真を撮る。

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120km地点でチームはAとBに分かれる

今回PICCのメンバーは9名。そのうちAコース(210km)は6名、Bコース(130km)は3名。スタート地点は同じだが、今回は途中で合流し、一緒にライドすることにした。せっかく参加するので少しでも多く一緒にライドするためだ。

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前半、記念撮影をしたり、エイドで楽しく会話をしていたからか、この中間地点のエイドでの制限時間が12:00のところ、時計を見ると11:30….。前半楽しみすぎて、残り時間30分を残し、20分で休憩とランチを取り、後半に挑むという予定とは全く違う予定になってしまった。ここからファンライドが地獄のロングライドへと変わっていった。そして、後半にはコース変更後の凄まじい斜度の坂が待っていた….

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スタートから120km。獲得標高400mの坂がメンバーを待っていた。アンバサダーの大西さん、大学時代元競技部の江里口さんを中心としたメンバー4名から遅れを取るメンバーが出てきた。元ロングディスタンスのトライアスリートで全盛期は佐渡トライアスロンを完走し、今はサイクリストの鈴木さん。このコミュニティーを企画するパールイズミのPR担当の清水さんの2人。先頭集団からどんどん離されていった。

それでも清水さんは遅れまいと必死に食らいつき頂上まで登り切ると、先頭の4名は待ってくれていた。「おー、清水さん、ぎりぎり間に合った。次のエイドの制限時間まであと20分しかないからもう行かないと」と大西さん。「でも僕の後に鈴木さんがいるから彼を待たないと….」と清水さんは答えるも、制限時間がないため鈴木さんを待たずしてメンバーが頂上を降りる決断をした。

コミュニティーとしては一緒に走りゴールしたかったので、とても残念な判断だった。

140km地点でメンバーが離脱

激坂のためメンバーの鈴木さんを残し、メンバーは多田AS(140km)までどうにか辿り着く。ここでの休憩は約20分。残り70kmはいつものロングライドだったら簡単な距離だが、さすがにあの激坂の後でみんな疲労していた。補給をしたり、ストレッチをしたりして残りの距離に備えていた。

そして、制限時間10分を過ぎたので出発しようと思ったその瞬間。残していった鈴木さんが「どうにか間に合った!」と言ってメンバーの前に突然現れた。みんな驚き、彼を歓迎した。「えー、てっきりあの坂でやられて、このASには着けないのかと思いましたよ!」

「いやー、どうにか生還しました」と鈴木さん。これこそまさかの生還。戦場でとり残してしまった戦友と合流地点で再開したときのような感動がメンバー内に広まった。「よしみんなで完走しよう!」と意気込み、改めてメンバー全員で隊列を組み、ゴールに向けて再スタートした。

チーム全員の完走

スタートから約12時間30分。17:30ごろAコースのメンバーをすでにゴールしているBコースのメンバーが迎え入れた。本当に長く辛い1日終わった。Bコースのメンバーはトレイルランナーの棟さんがチームを引っ張る形でリードし、全員完走。Aコースはブランドアンバサダーの大西さん、サイクルスポーツの江里口さん(大学では元自転車競技部)の2人が主にチームを引っ張ってくれ、鈴木さん含め全員でゴールできた。

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大会完走後、宿に戻り夕食中に一番盛り上がった会話は「鈴木さんのまさかの生還」。お酒を飲みながら、長い佐渡の旅を終えた。自転車は個人スポーツだが、みんなでライドしたほうが驚きもあるし、励まし合って連帯感も生まれるのが本当に楽しい。チームオリジナルデザインのジャージを用意することでメンバーの連帯感はより強まったと思う。

コミュニティーメンバーでの次回のロングライドは9月の淡路島ロングライド。次の企画では、「女性にもっとロングライドを」がテーマ。5名の女性を招き入れ、経験豊富な男性陣が初心者の多い女性ローディーをサポートすることになる。こちらも楽しみだ。

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